私は家事がしたくて生まれたんじゃない。無意識の偏見。女性として生まれて。

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AKATSUKI
7歳♂4歳♂1歳♀の3人の子供を持つワーママ。workingmoms.me編集長。 システムエンジニアとして就職するもマタハラを受けて退職。 以来派遣社員として働くが、妊娠するたびに退職。 母として、女性として社会で働く難しさを痛感。自分は社会に必要のない人間なのでは?と葛藤し、2017年7月1日に同じ思いを持つワーママとworkingmom.meを立ち上げる。 ワーママプロジェクトとしてライター養成や独立支援プログラムを発足。新たなプロジェクト立ち上げに日々奮闘中。

10歳の時、私はいきなりショートカットにしてスカートをはくことをヤメた。

もともと『女の子だから』『女の子なのに』という祖母の言葉にいつも苛立っていた。傷ついていた。

少女時代に少女漫画を読んだことはない。男子と釣りをしていた。

そして先日、夫に相談した。

どうして女が育児をして家事をするのが当たり前なんだろう?

男は仕事のことだけを考えていればいいっておかしくない?

なんだか自分は男なのかもしれないと夫に告白した編集長Akatsukiです。

確かに生物として女性が子供を産み、おっぱいをあげるけれど、それはすごく幸せなことなんだけれど。

家事をするのが女性だと誰が決めたんだろう?
家事をしたくない私を母親失格だと言う人がいるのはなんでなんだろう。
1歳から子どもを保育園に預けて可哀想と言われるのはなんでだろう。

私は全力で『私』を生きているだけ。ただそれだけ。

子供がいなくてキャリアアップを目指したら、独身だから時間があっていいよね、とか子供がいないからキャリアアップできるんだよね。と噂される。

男性は子供がいようがいまいが、何かを言われることは、ほとんどない。

そんなジレンマを抱き続けていた。

女の子として生まれて、男の子と同じように教育を受けて、大学へ行って就職して。
十分すぎるほどの教育を受けてきたと思う。

でも、結婚して妊娠して出産して子どもができた瞬間から、『同じように』とは言えなくなる。

全力で自分の能力を発揮できなくなる。

夫が保育園の送りもお迎えもしてくれたら、『あの旦那は無職なんじゃないの?』と噂される。

この社会が異常なんじゃないか?と思ってしまう今日この頃。

同じ志を持った素晴らしい女性社長とのランチミーティングで語ったあれこれをお伝えします。

フェミニストが異常者みたいに扱われる日本社会


女性の活躍!女性の管理職を増やす!ダイバーシティ(多様性)が!

そんな活動が増えているような気がする今の世の中。

大企業のホームページを拝見すると『ダイバーシティー』という文言をよく見ます。

女性の管理職を増やすこと、2020年までに女性管理職を20%に!

う、うん?

それは女性を、社員を、会社を豊かにしているだろうか。

本当に管理職に値する人材であれば、もちろん管理職になることに異論はないが、そうやって数字にされると、疑問符が出てしまうのは私だけだろうか?

女性管理職を増やすことだけが目的になっていないだろうか。

それは女性を苦しめてはいないだろうか?

あんな風に働かなければならないなら、やめた方がいいと考える人。
私はあんな風にはなれないから、誰でもできる仕事でいいと消極的になる人。
独身お局様になるなら結婚専業主婦の方が勝ち組と考える人。

そんな女性を増やしてはいないだろうか?

結婚した途端、キャリアウーマンから家事ババア


先日とあるテレビ番組で、20代の女性が『結婚をしたくない・結婚する意味がわからない』と言っていた。

結婚したら、夫に束縛されるどころか家事の負担が増える。全く魅力的だと思わない。

『なら、1人で自由に生きたようが、よくない?』と言う。

ごもっとも。反論のしようがない。

確かに、結婚して専業主婦になって家事が大好きで、子供と過ごす時間が尊い!と言う女性にとって結婚は魅力的だ。

だけど、男の子と同じように教育を受け、高校・大学も出て、社会に出て、男と肩を並べて働きたい!と思っている女性にとって、結婚が魅力的かといえば、答えはNO。

だってそうじゃない?もし初めから専業主婦になって家で子育てと家事をしているだけならば、大学行く必要ある?

私たち30代の女性・男性が変わらなければ、日本の少子高齢化は絶対に止められない。

だって結婚したくない。結婚したら家事ババアになるなんてイヤ。

アメリカ・トルコ・マルタ島での3年間の海外生活で感じたこと


私の祖父や父は、キッチンに立ったことがない。

朝食・昼食・夕食が並ぶのを、ドンと座って待っている。

お箸ですら自分で取ろうとはしない。

掃除機の使い方も、洗濯機の回し方も知らない。

洗濯物を干したことも、畳んだことも、アイロンがけしたことも無いだろう。

父が、かろうじてゴミ出しや庭掃除をするくらい。

ゴミだって母が家中のゴミをまとめて玄関に置いておき、それを父がゴミ捨て場(家の目の前)まで持っていくだけ。
庭掃除はだいたい母も一緒にやっている。

交換留学生として高校3年生の時にアメリカに留学した私は、典型的なアメリカ人家族のホストファミリーと一年間を過ごした。

洗濯物はランドリールームで家族全員でやったし、朝ごはんは高校生だった兄も妹も自分で作って自分で車を運転して学校へ行く。

ランチボックスは自分でサンドイッチを作って持って行ったり、カフェテリアで食べる。

お父さんがベッドルームに朝食を運んで夫婦で朝ごはんを楽しんでいたし、
お母さんがしなければならないことなんか何も無い。

お母さんがセコセコ髪を振り乱している様子もないし、金曜日の夜は、決まってファストフードナイトだとお父さんが全員のリクエストを聞いて買いに回ってくれる。

母:中華料理がいいわ!
兄:タコベル!
妹:マクドナルド!
私:アービーズ!

全員が違うものを頼んでも、何の文句もなく、何も疑わずOK!と買いに出てくれていた。

典型的な日本の家庭に育った私にとって、衝撃でしかなかった。

男性が家事をすることが当たり前。むしろお母さんよりお父さんの方がしているくらいに見えた。

夜ご飯の後は夫婦・家族で片付けをして、みんなで映画鑑賞を楽しんだ。

お母さんだけが、片付けをして、お父さんがテレビ鑑賞をしている日本の典型的な家庭とは全く違う。

逆にトルコでは女性の社会進出はまだまだと言えた。

日本よりもずっと、女性の権利がないように思える。

同じ人間なのに、ここまで扱いが違う。ただただ私は葛藤していた。

某テレビ番組での話


夫と妻の家事分担の話がされていた。

夫14.9%
妻85.1%

→『これって夫が働いているからですよね?じゃあしょうがないくないですか?』と言うコメンテーターの声。

でも専業主婦世帯でも共働き(フルタイム)世帯でも妻の家事負担はほとんど変わらない。

日本の男子の家事時間は世界ワーストワン。

30歳以上既婚男性へのアンケートでは
妻に働いて欲しいですか?
YES67%
NO33%

共働きでも妻に家事を任せたい
YES64%
NO36%

はあ〜?てことは、ね?仕事もして欲しい。だけど家事もして欲しいって人が、6割以上いるってことです。

フランスを参考にすれば答えが導き出される


夫婦で家事の分担をするのは普通。夫が妻と同じくらい家事をするのが当たり前。

日曜日は
妻が部屋の掃除
夫が子連れで食材の買い出し→調理(調理の合間に洗濯)→皿洗い・片付けまでする。

日本ほど少子化も進んでおらず、出生率も日本・1.45に対してフランスは1.92。
夫も家事分担をするので、子供を産もうと思えるんだそう。
家庭を持って、仕事もして、夫婦として家族として助け合う。

でもフランスも昔は男性が家事をしなかった。

1970年代までのフランスは女性が離婚の選択権もないほどだった。
フェミニズム運動(女性が男性と対等の権利を主張した運動)が盛んになり、男女平等に近づいていったそう。

そして、このフランスの流れを日本は追いかけている。
フランスで育児休業制度ができたのは1976年。日本はその15年後の1991年に育児休業法ができた。

フランスで男女職業平等法が1983年に、日本は1999年に男女共同参画社会基本法ができた。

私たち日本人は15年ほどの歳月を経て、フランスに近づいている。

ということは、今現在フランスで家事分担が当たり前ならば、今後日本でも当たり前になってくる。

そのために私たちは発信していかねばならぬ。ただ、目の前の問題を自分だけの問題と捉えずに、

この先15年後30年後の子供たち世代の問題と捉えよう。

じゃあ私の夫は?

30代の夫は、お皿の洗い物をしておいてくれる。

ご飯は作らなくても、お皿を並べたり、子どもにご飯を食べさせてくれたりしてくれる。

散らかっていたら、片付けてくれるし、掃除機も洗濯機も使える。

ゴミ出しは彼の役割。

でも、自ら考えて行動することはほぼ、無い。

洗濯機のピーピーピーというお知らせ機能も彼の耳には届かない。

全ては私の指示のもとに動いてくれるだけ。可愛くお願いした時だけだ。

それでも私たち親世代からしたら、一歩づつ前に進んでいる。

それでも、だ。それでも、自分もフルタイムで仕事をしていて帰ってきたら育児・家事が待っている。

家事の負担が辛すぎて、何度も何度も喧嘩・離婚問題へ発展した。

仕事→育児・家事→子作りなんてしようとも思えない。つまり絶対、少子化だって招いている。

でも、今家事を外注(家事代行サービス)することになって一年。私たちの口から『離婚』ワードが消えた。

離婚するリスクを取るのか、少しの投資で妻の家事負担を減らすのか。

今後の日本の課題がここにあると思っている。

そして息子たちには?


私は『自分の息子たちをフェミニストにしたい』と言ったカナダの首相を大いに尊敬する。

娘をフェミニストにしたいんじゃ無い。息子をだ。

息子が20年後30年後結婚するときに、親御さんが手塩に掛けて育てた娘さんが息子たちのパンツを洗う生活をしてほしいと思わない。

息子たちのお嫁さんには、自分のしたいことをして輝き続けてほしいと切に願う。

そして自分の娘が、結婚して、どこかの誰かのパンツを洗う女性になってほしいか。

答えはNOだ。

女に生まれたことだけで、女性が家事負担をしなければならないのならば、糞食らえ、男になってやる!

どうか、わかってほしい。

これからを生きる子どもたちのお母さんやお父さん。

女が家事をするのが当たり前なんて発想を息子にさせないでほしい。

結婚したら妻が専業主婦になることがステータスなんてナンセンス。

人一人の人権を何だと思っているんだ。

私たち女性が何も疑問に思わずに、当たり前のようにしている家事。

どうか疑問に思ってください。

少子高齢化問題も、女性活用も、全ては私たちの手の中にある。そう思うのです。

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AKATSUKI
7歳♂4歳♂1歳♀の3人の子供を持つワーママ。workingmoms.me編集長。 システムエンジニアとして就職するもマタハラを受けて退職。 以来派遣社員として働くが、妊娠するたびに退職。 母として、女性として社会で働く難しさを痛感。自分は社会に必要のない人間なのでは?と葛藤し、2017年7月1日に同じ思いを持つワーママとworkingmom.meを立ち上げる。 ワーママプロジェクトとしてライター養成や独立支援プログラムを発足。新たなプロジェクト立ち上げに日々奮闘中。

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